通信制高校を調べていくと「広域」がついてるのとついてないのがあることがわかりました。ここでは「広域」通信制高校とはどういったもので他との違いについて整理したいと思います。

広域通信制高校とは

全国もしくは3つ以上の都道府県を対象に生徒募集を行っている通信制高校を、広域通信制高校と言います。

受験するには募集対象の都道府県に住んでいなければなりません。広範囲から生徒を募集することもあり、授業はインターネット上でのe-ラーニング授業が基本です。

授業とレポートはネットを利用することができ、家で授業を受けられることからスクーリングの回数も少なくて済みます。

不登校はもちろん入院中や海外留学中でも利用をしやすいといった特徴があり、より様々なニーズに応えられるシステムになっています。

「広域」じゃない通信制高校とは

これとは対照的に、都道府県内や自治体内で生徒の募集を行っている学校は広域以外の通信制高校ということになります。

グループ内の各地域校や、その地域限りの学校です。ネットで授業を受けられるケースも多いですが、基本的には月数回のスクーリング、レポート提出、テストを受けることになります。

地域に根付いているためより情報を得やすく、また学校に通っている感覚を実感しやすいです。広域では無い通信制高校の場合引きこもり支援なども行っていることも多いので、家から出られずに悩んでいたり、直接面と向かって指導、サポートを受けたいという場合はこちらが適していると言えます。

よく言われる広域通信制高校の問題点とは

広域通信制高校の場合、ネットでのやりとりが主となりスクーリングの回数も非常に少ないため、学習指導は受けられたとしてもメンタルケアの面でのサポートが不充分といった問題が出てきます。

通信制高校を利用するほとんどの生徒は元々不登校の問題を抱えており、メンタルケアを必要とするケースも少なくありません。一般的な通信制高校の場合カウンセリングを行って、自主性を培ったり自信を取り戻させるサポートを行うことが珍しくないのです。

中には引きこもり支援で外出や教室復帰までサポートしてくれる学校もあり、こういった場合子供の人生そのものに大きな影響、貢献をしてもらうことができます。

広域通信制高校の場合こういった部分のサポートを受けることはなかなか難しいですから、よく理解をしておく必要があるでしょう。また中にはサポート校に教育を丸投げしているようなところもあり、学習指導の質が懸念されるケースもあります。

子供に合っているか、安心して必要な指導を受けられるかなどしっかり見極めなければならないため、学校選びは慎重さが求められます。

わが子の体験から広域通信制高校の良い面やデメリットについて

私自身もいろいろと高校を探しましたが、最終的に子供は広域通信制高校のタイプに入学しました。もちろん他の高校に入学してないので比較はできませんが以下の面でよかったと思っています。

  • 全国に複数の教室を運営し、通学したい生徒もその前向き度に合わせて通学パターンを用意してくれている。(うちの子は概ね週2回の学校授業に足を運んでいます)
  • 運営基盤がしっかりしている(教室も多いし、高校だけでなく専門学校なども運営)ので、授業・先生・支援の質がしっかりしている
  • カリキュラムや単位を取って卒業していく道順が明確で安心できる。
  • 卒業生が多くAO入試や推薦の枠も多い。専門学校や大学からの信頼もありそうなので、その枠での進学の可能性もある。

メンタルケアに関してですがうちの子は引きこもりというほどひどい状況ではありません。今の通信制高校がちょうどよいテンポで学校があると思っている様子です。多すぎず、少なすぎず。ただ教室ではすでに友達の輪がある程度決まってるみたいで、そこに入っていくことはできていません。学校での友達作りはあきらめているようです。