不登校で受験に失敗し、通信制高校に通う子供をもつ親です。
私はいままで子供に対して「勉強しろ」と言ったことはありません。私自身も親に言われずに育てられ、なぜか勝手に勉強を始め進学校に通うことができたからです。(大学受験は失敗したんだけど)
それで子供には「好きなことを見つけよう」と常々言い続けてきました。
今日の記事では「好きなことを見つけたときの力」についてお話したいと思います。また自分の子供がそれによってどう変わってきたかもお話します。
いま子供は通信制高校に通いながらいよいよ好きなことを見つけることができて人生にハリが出始めたところです。今日は子供の成長や受験や将来や不登校に悩む親御さんになにかヒントになる話ができればと思いました。
好きなことをみつけよう
色んな人が色んなことを言うのでうまく取捨選択して考え方を取り入れることが大事だと思います。
私は以前から複数の社長さんとの縁があり、人生や仕事について教えを乞うことができました。皆成功している社長さんですが言うことが違うこともあるのです。
「好きなことを見つけられた人」というのはとても幸せなことです。そのために努力することを厭わない心を養うことも出来る。失敗や挫折を経験しても前に出る力がつく。
好きなことを目標に置き換えたらそこへ向かうためのスケジュールややるために必要な事が明確になってくる。
そうするとそのためになりたい自分、得たい知識・技術というのが決まってくる。
そうすると自分はどこの教育機関(大学や専門)にいけばいいかが明確になってくる。
そこへ向かうためにどんな勉強が必要なのかがわかる。
1年後にどうなっているべきかがわかり、1カ月後や今やるべきことがわかる。
このように好きなこと、目標から逆算することで今やるべきことが見えてくるから、モチベーションを保ちやすく夢に向かいやすい子供になることができます。
でも私の子供をはじめ多くの不登校を経験した子はこのようにはいかないかもしれません。
私の子は残念ながら「好きなことを見つけられない」でいました。またそれを「探すやる気もない」し、多少あったとしても「自分にはむり」とハナからあきらめるような性格だったのです。
好きなことのみつけかた
子供に好きなことを見つけさせるにはいろんなものを見聞きさせ、体験させることです。小さいころから例えば動物園に連れていく、水族館につれていく、海や川や山や野原で遊ばせる。将棋やゲームをやらせる、スポーツに挑戦する、旅行に行く、外国に行く、地域の会に参加する、本を読んであげる、絵を描かせる‥etc
このようにいろんなものに触れることで子供の好きが見つかる場合もあるし、センスがよく上達が速いから誉められてうれしくて好きになることもあります。子供にはいろんなものを体験させるというのが好きなことの見つけ方なのです。
しかし残念ながらウチの子は「外に出たがらない」性格でした。山が好きでも一緒に山にいこう、といっても「今日は乗り気じゃない」といって断ってくるような感じです。このエネルギーの低さマズイです。だから小さいころから不登校になる片りんはあったのかもしれません。涙
失敗してもいいから何でもやってみる事が大事。けど子供は失敗を恐れる傾向にあるからなんでもやってみるのは難しかった。
だからほんのちょっとでも「好きかも?」ぐらいのことをもっと集中してやらせてあげたら「好き」になるかもしれませんよ。
好きなことだけやってどうやって生活するの
こんなこともあります。
子供はゲームなら好きと言える。
絵をかいたり、外をかけっこしたり、美術館にいったり、友達と遊ぶのも好きだけど、やっぱりゲームが好き。「好きなことを見つけようと言われてもゲームが好きっていうと失望するでしょう?」
だってゲームでは生活できないから。
いや、ゲームでも好きと言えるならそれでいい。日本のプロゲーマーの第一人者のウメハラ氏の例を出すわけじゃないけどゲームをして仕事にすることができる世の中になってきたことが背景にあるし、Youtuberの実況プレイヤーだっているし。ブログを書けばそこに広告を貼りつけて多少の売り上げが立つかもしれない。
サラリーマンとして勤めることだけが生活の道じゃないことを示してあげるのも大事です。だって会社なんて簡単に倒産する時代になったし会社が社員の人生の面倒を見ることができる時代ではなくなってきてるから。
いまどきはなにか一芸、好きなことを追及した人のほうが強いということもあります。
絵をかくのが好きなら今は色んな職業がかるからその道から選択すればいいし、ゲームが好きならプログラミングの素養があるかもしれないでしょう。パソコンを1台買い与えれば自宅に居ながらにして趣味が増える可能性があります。
好きなことを見つけろ vs レールを引いてあげること
世の中には子供に対して「好きなことをみつければいいよ」「熱中できることを探そう」という親御さんも多いです。ところが私が懇意にさせていただいている社長さんから次のようなことを言われてハッとしたのです。
「好きなことを見つけよう」というのは親が「勉強しろ」というのと同じぐらいのプレッシャーなんだよ。
なるほど。好きなことを見つけよ、やり続けよ、といって喜ぶ子供がいるのは事実だけど。逆に親がレールを敷いてあげて小学→中学→高校と勉強させて進学させてあげるようなほうが楽だと思う子供もいるようです。
これは盲点でした。もし私と同じような考えの方がいれば改めて。自分の子供がどっちのタイプなのか見極めてナビをしてあげるとよいでしょう。
私はいまアラフォーですが、思い起こせば私たちが子供のころは親は放任主義が多かったように思います。ほとんど学校任せで子供の点数や成績なんか気にしない。子供を指導したこともないし、将来の夢について教えることはありません。当時は高度成長のあとバブルの時代でしたから。「勉強していい高校に行っていい大学にいって、いい会社に入れば人生安泰」と言われてた時代です。
社会全体でそっちの方向へレールを敷かれていたのだたと思います。だから親も学校任せで大丈夫だったのでしょう。私も親から何か言われたことがないし、友人たちも親に人生を導いてもらった記憶はほとんどないと言います。
今の時代は違います。多様性の時代です。選択肢がありすぎて、それが逆に道を選びにくくなっているのかもしれません。子供の意思に任せて好きにさせてあげるのも大事ですが、子供をリードしてあげることも必要なタイミングかもしれませんよ。
好きなことを見つけなくてもいい
夢目標を持ってること、持てたことは素晴らしいです。例えば100人いれば夢を見つけられる人は50人ぐらいではないかと言われています。そしてその夢を大人になっても追い続けたり、叶えられるひとは20人ぐらいかもしれません。
僕が出会った社長さんたちは皆さん夢を語る素晴らしい人たちでしたが、べつに夢を持てと自分の考えを押し付けることはしません。
けど好きなことや夢を持ってるほうが、人生が楽しくなるはずとおもっています。
夢があればちょっとは生活に張りが出る
私の子供は通信制高校に通いながら少しずつですが将来の職業について考え始められるようになりました。とはいえまだいろいろ悩みがあります。
・事務員とかになって好きじゃない仕事だけど給料がもらえて土日は遊べる生活できる仕事につくか
・好きを仕事にして給料は安いし休みもあまりないけど、好きだから続けられる仕事につくか
これ結構難しいですよね。子供に何とアドバイスしましょう。わたしは後者です。好きを仕事にすればそれだけ技術なのか知識なのかわかりませんがその分野に精通していきます。これが実は仕事の市場ではとても強いのです。前者はAIや他の人にとってかわられる仕事だけど、後者はこの人じゃないと駄目、できない、と言われる仕事ですから。
そんなことを言ってたら、子供はいよいよ夢を見つけたようです。
今はその分野に向かって頑張っているところです。幸い通信制高校なので卒業するだけなら楽勝ですし普通高校に通うよりも好きなことに集中できる時間を多くとることができます。
予備校にも通わせ始めたら日々の生活にハリがでてきました。ちゃんと朝起きれる日が増えてきたし。やはり好きなことをやれる環境を作ってあげることでメンタルが大きく改善したように思います。
友達がいればもっと張りが出る
さて夢や目標を見つけたところで努力しようとすると失敗したり失望することも増えると思います。そういうときは褒めて励まして何とか維持している感じです。
それよりも「友達がいる」ということがとても大きいです。将来の仕事とか言ってもやっぱりまだ高校生ですから友達と楽しく遊ぶ時間や場所があれば、そっちの方が生き生きとしてきます。
残念ながら通信制高校では友達ができても授業で顔を会わせなかったりすることが多いので長続きしませんでした。Twitterでもいいし共通の趣味をもつ友達をみつけることができれば、外出する機会も増えたり、夜遅くまでファミレスでだべってたり。そういうので全然問題ありません。
不登校のときなんて一日中自室でこもって体調も悪くて寝てることが多かったので、その時と比較したら生き生きとした日々を送れることは親としても安心できます。
バイタリティを付けるには食事かも
今になって思いますが子供はエネルギーやバイタリティが低いんです。だから何か取り組もうとしても行動が遅いし、ちょっとおっくうなことだとやりたがらない。好きなことを探す行動力もないし、好きなことをやろうと思っても面倒で手がつかない。
以前病院で検査をしてもらいまして貧血気味(要は鉄分不足)な傾向があることがわかっています。食事も好き嫌いが多い偏食だからあまり改善しませんでした。ところがサプリメントや鉄配合のチョコレートを食べさせるようになって「明確に」変わってきたことを実感しています。
もし朝起きれないとか気持ちが前に向かないという子供がいれば、ウチの子のように食事を見直してみることで突破口が開けるかもしれません。
健全な魂は健全な肉体に宿るという言い伝えがありますが、魂の前に「肉体」のほうを整えてあげるのが大事ということですね。