子供が中学3年で不登校になってしまい、普通の公立高校を受験することすら難しくなってしまいました。

それで担任の先生から「定時制高校」というものがあるよ、と教えてもらい、「子供に合うかも知れないですよ」ということで実際に調べてみました。

”定時制高校とは”で調べたものの理解が進まなかったので最寄りの定時制高校の説明会にも参加してきました。

この高校は私の子供のように不登校になってしまった子や、家庭の事情で昼間に学校に通うのが難しい子などを受け入れているようです。

このページでは定時制高校について調べている方のためにまとめています。

定時制高校では朝、昼、夜間から通学が選べる

定時制高校は全日制と同様に基本的に毎日学校に通学をしますが、その時間帯は学校ごとで異なります。

朝、昼、夜間があり、[朝+昼] や [昼+夜] や [昼のみ] といった形で学習します。1日の学習時間は4時間程度です。

自分の都合に合わせて通うことが可能で、全日制に近いライフスタイルを送りたいなら朝や昼を、昼間働き夜学びたいのであれば夜間を選んで通学することができます。

ただ昼間働いてから夜間で学校に通うとなると、日中の疲れが出て辛くなり、通い切れなくなってしまうといったケースも多いようです。

1日の学習時間が短いので4年間で高校を卒業するようになります。人によっては学習時間を増やすプランで3年間で高卒を目指す人もいるようでした。

不登校の中学生にはおすすめできないかなぁ

定時制高校は様々な事情を抱えて入学してくる人が多いですが、不登校で学校に行けなくなってしまった人にはあまりおすすめできないと思いました。

定時制高校は全日制と同じように毎日学校に通わなければなりませんし、決まったクラス、クラスメートと共に勉強をしなければなりません

人間関係が理由で不登校となった人の場合また同じことを繰り返し中退してしまうケースも多く、これによって自分に自信を無くしてしまうようなことも出てきます。入学者のおよそ50%は3年間で退学していく、と相談員が言ってました。

不登校の人の場合は定時制よりも、自宅での学習がメインとなる通信制の方が合っているでしょう。

定時制高校はこんな生徒にはおすすめ

通学や人と接することが辛くない方

定時制高校は、毎日の通学が苦にならないという人におすすめです。基本的に毎日学校に通わなければなりませんから、この点が苦になってしまう場合は向いていません。

定時制高校は様々な年齢、タイプの人がいるため、人との関わりに積極的になれる人に向いています。

また夜間の場合、幅広いタイプ、年齢の人、元社会人等がいるので、人が苦手といった際は人間関係を築くのに苦労してしまうでしょう。

高校でやり直そうと熱意がある子

私達親子が参加した定時制高校は公立でした。不登校の生徒を沢山受け入れていましたが、入学してからは自主性に任せるスタイルです。あまり先生が熱心に手を差し伸べてくれたりメンタルのケアをしてくれるような制度ではありません。

中学校で不登校だったけど、もう1度やりなおしたい。授業形式で勉強したい、学生生活を楽しみたいといった人なら頑張れると思います。

定時制高校の学費はどれぐらい

公立の定時制高校の学費は政府が進めている高校無償化の恩恵を受けられれば0円になると思います。

私立の定時制高校は学校によって違ってきますが年間40~100万円とバラツキがありました。就学支援金制度を活用できればかなりの額を免除されます。

公立の方が学費ははるかに安く抑えられますが、私立は費用のぶんサポートが充実しているので一概にどちらが良いとも言い切れません

比較的に公立校を選ぶ人が多いですが、学業の内容が多様化することで進路や将来の選択肢は増えてきますから、こういった点についても良く考えていくと良いのでしょう。

定時制高校に入試はある?偏差値は?

定時制高校の入試は、国語、英語、数学の3教科と面接が一般的です。

しかし私立では学校によって異なる場合もあるので、この点についてはよく確認しておきましょう。また成人の場合は面接のみの試験となる学校も多いです。

学校によって偏差値には違いがありますし、力を入れている点、進学先などにも大きな違いが出てきますから、学校選びについてはあらかじめよくリサーチしてください。また一般試験の他推薦入試を受けることもできるので、こういったものも上手に利用してみてください。

とは言え不登校の生徒が行くような定時制高校だと、偏差値はかなり低く設定されています。入試でつまづく事は無い(と思いたい‥)

定時制高校から大学進学は可能なの?

定時制高校は様々な事情を抱えた人が通うことが多いため、中退率が高く卒業率が低いといった傾向があります。そのため全日制高校と比べると進学率も低いのが現状です。

しかしだからといって進学をすることが困難といったことは無く、大学への進学ももちろん可能です。学校によって力の入れ方に違いはあり、偏差値が高めの学校の場合には進学クラスなどを設けていることも多いです。

また個人的に相談をして大学進学のための個別授業などを行ってもらえることもありますから、教師に相談をすると良いでしょう。元々大学進学に力を入れている学校の方が有意義に勉強を行えるので、進学率や方針などを相談会で確認することです。

定時制高校に行事・部活はあるか

なぜ行事や部活を調べたかというと、子供が生徒一緒に取り組む行事が嫌いだからです。また部活は趣味レベルなので楽しくやれれば学校に通う原動力になるかもしれないと思ったからです。

行事に関しては一通りの高校生活で行う行事はあります。卒業に必要な単位にも指定されているので行事は避けられません

部活に関しては学校によって部活の種類や力の入れ具合は全くことなるので、この点は理解しておく必要があります。

残念なことは定時制高校は「朝」「昼」「夜」の部があり、それぞれ生徒が学校に居る時間が異なります。なので同じ部活をしている仲間が同時に部活に参加できない可能性が高いのです。

結果として部活の時間帯と人数が安定しないため本腰を入れて取り組んでる人は少ないか、そもそも部活が立ち上がらないのです。

わたし達親子の結論は

わたし達は定時制高校を見送りました。やはり不登校の子、気持ちが不安定だし、毎日通うような体力も無いと思いまして。

通い続けられなくなったら単位が取れず退学になってしまいます。退学すればさらに自信をなくしてしまうので、これは難しいと思いました。

結果としてわたし達親子は通信制高校から選ぼうということになりました。